うみがめマリン

 2000年に海保の紙芝居にデビューした『うみがめマリン』は、プラスチック製レジ袋をクラゲと間違って食べてしまいお腹をこわした。海洋プラごみ問題の深刻さが、そのマリンの開腹手術のシーンに象徴される。伏木保安部から贈られたマリンの紙芝居を見たドイツ・ブレーメンの子供たちもマリンの体を心配し、無事に助けられたことに安堵したという▲そのプラ製レジ袋を、日本は来年7月から全国のスーパーやコンビニなどで有料化される。だが有料化だけでレジ袋の使い捨てが無くなるものだろうか。15年に鼻にプラ製ストローが刺さったウミガメの姿が報道され〝脱プラ〟ストローの機運が世界で進行したように、プラ製レジ袋に代わる「海洋生分解性プラスチック」の開発や「マイバック」持参の励行に力点を置けまいか▲『うみがめマリンの大冒険』は今年5月に改訂版が出され、新たにマイクロプラスチック問題を取り上げた一幕が加えられた。マリンの冒険はまだまだ終わらない。(海上保安新聞「海流」2019年11月7日)

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