うみがめマリン(2019年)

 2000年に紙芝居デビューした「うみがめマリン」は、プラスチック製レジ袋をクラゲと間違って食べてお腹をこわした。海洋プラごみ問題の深刻さが、マリンの開腹手術のシーンに象徴される。伏木保安部から贈られたマリンの紙芝居を見たドイツ・ブレーメンの子供たちもマリンの体を心配し、助けられたことに安堵した▲そのプラ製レジ袋を、日本は来年7月から全国のスーパーやコンビニなどで有料化するという(11月2日各紙朝刊)。だが有料化だけでレジ袋の使い捨てが無くなるものだろうか。15年に鼻にプラ製ストローが刺さったウミガメの映像が世界に流れ〝脱プラ〟ストローが注目されたように、プラ製レジ袋に代わる「海洋生分解性プラスチック」の開発や「マイバック」持参の励行に力点を置けまいか▲『うみがめマリンの大冒険』は今年5月に改訂版が出た。新しくマイクロプラスチック問題を取り上げた一幕が加えられたのだ。まだまだマリンの冒険は終わらない。(406字)