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思い込みミス

思い込みミス 私が記者駆け出しの1980年代初め、原稿は電話で送っていた。電話口で原稿を読み上げ、それを書き取ってもらう方法だ。なので人名も「渡辺」ならば「ト、ヘンのワタナベ」と字句説明をして正確に伝える。その電話送稿で大失敗をしたことがある▼青森支局時代。ある町議会の「渡辺」議長の名前を「佐々木」と間違えて送稿してしまったのだ。取材メモにも「渡辺」とあるのに何故? 一つ思い当たるのは電話で原稿を取ってくれたのが「佐々木」支局長だったことだが、それはともかく、翌朝早くから大目玉を食らったことは言うまでもない▼静岡県で3歳児の通園バス置き去り死亡事故があった(9月5日)。防止策として乗降園児のダブル確認、出欠情報の共有、車内センサーの設置などが提案されているが、基本は職員自らによる園児降車の確認だ。新聞記事の送稿もファクス、ワープロ、パソコンへと激変したが、記事の思い込みミスは相変わらず起きているようだ。

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