次のコロナ禍へ

世界保健機関(WHO)は5月5日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い3年3カ月にわたり出していた緊急事態宣言を終了した。日本も8日からは感染症法上の季節性インフルエンザと同じ扱いとするなど、ようやく一息感だ▼思い起こすのはその出現状況。中国武漢市で謎の重症肺炎患者が2019年12月12~29日に59例発生したことを、日本の厚労省が発表したのが翌月6日。すぐに病原が新型ウイルスと分かり、同16日には日本でも感染者が初確認された。その後は感染・死者数ともに急速に世界に拡大していくが、当時驚いたのは中国が同23日から約1000床の大規模隔離病院2棟を短期間で建設したことだ。1カ月前に出現したばかりの人類初の感染症にsoそこまで即応したのは、疾患の性質と重篤性をどの国よりもいち早く知っていたからではないか▼今回のコロナ禍は決して終息したわけではない。次に備えて発生原因の究明や治療・予防法の確立は速やかに得ておきたい。

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