言い方

物の言いよう、物は言いよう

 東北や北陸などの各地では8月3日夜からの豪雨で、土砂崩れや河川氾濫などの水害が続出した。気象庁は「数十年に一度の大雨が予想される」と大雨特別警報も出していたが…。実は同庁や報道機関の大雨への注意喚起の言い回しが気に障っていた▼そもそも「数十年に一度」がなぜこうも毎年あちこちで起きるのか。「経験したことのない大雨」とも言うが「誰の経験」なのか。私のようなジイジや、もっと年上のバアバたちか。さらに「すでに起きていても、おかしくない状況です」とも言うが「おかしい、おかしくない」は余りにも感情的で「いとをかし」だ。もっとひどいのは「周辺地区も十分な注意を。大雨特別警報が出てからでは遅いですよ」と、その警報を出した説明会見で当の気象庁が語っていたことだ▼地球温暖化の前に日本の国土はこんなにも弱かったのか。むしろ津波対策と同様「初めから日本の治水対策は強くなかったのではないか」。そんな気がする。