赤ちゃん

ベビーカーの赤ちゃん

 世の中の事で普段から「逆ではないか」と思っていることがある。その一つが、母(あるいは父)がベビーカーを押している時の赤ちゃんの向きだ。ほとんどの赤ちゃんが顔を前方に向けて座りながら、後ろから押されているのだ▶まだ赤ちゃんなのに前面の街並みや人々の往来を見せつけられ、前方からの風や飛んで来る虫、日差しなどを受け止めなければならない。そんな様子も(異変も)後ろの親はすぐには気付かないでいるから困ったものだ。ベビーカーの押し手を逆側に倒せば「赤ちゃんを後ろ向きの『対面式』に変えられるはずなのに」だ▶今年は関東甲信や東海、九州南部は平年よりもはるかに早く6月27日に梅雨明けした。その後は連日の気温40度超えや猛暑に耐える庶民のニュースの数々。そこに赤ちゃんを前向きにしてベビーカーを押す、日傘の母親の姿があった。「ほら、お母さん! 赤ちゃんにも日差しは強く、舗装面からの照り返しもキツく当たっていますよ」(399)